青白磁のエンドロール




 今日は大人のコースで見学者が二人、二人とも午前中に入会手続きを終えて帰られて、リュウさんと手分けし会員情報をPCやファイルに書き記す。入会に合わせて登録してもらうシステム等もあって、言い忘れてはいけないことがいっぱいだ。

「あらまそうだ、あれもだった」

 独り言を呟くリュウさんは、館内をパタパタ早歩きをしながら行き来する。

 リュウさんは話しやすいし、フォローし合える関係が心地良い。

 反面午後からはピリッとする瞬間も多く、取り繕うような笑いの数が増えるのだ。

 お昼から一緒に入る、年配の男性と若い女性の仲が正直良くない。どっちからも相手の愚痴を言われては……どうしようもなく困ってしまう。まぁそんな風に自分の悪口も、誰かに言われてる可能性って十分ある。




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