青白磁のエンドロール
終始前髪が熱風で揺れながら、トイレットペーパーを詰め替えて更衣室に戻ろうとすると、曲がり角でいきなり誰かの上半身が現れてギュッと立ち止まる。
「うわっ!」
自分は黙っていたのに大きな反応を示した水着姿の青鷹君は、勢いよく後ろに飛び退いた。
「あっすみません」
笑って謝ると、あっちも笑いながら手を上げてすれ違う。
──先日、夜の街で、青鷹君に謝られた。
避けていた話題が、夜の光に溶けていって、避けられていた私の名前が、光の空気に浮かび上がった。