青白磁のエンドロール






「お疲れ様です。今日は……車?」

「うん、今朝は雨降ってたから、今日は車で来た」

「傘……今持ってないけど、忘れてない?」

「……あ、ホントだ」

 久しぶりに話す、職場よりも砕けた青鷹君。

「取りに行かないの?」

「あー……いいや。っていうか」

 大きな黒いバッグの中に右手を入れながら、もぞもぞ何かを探す青鷹君の様子を見ていると、彼は鮮やかなオレンジ色の封筒を取り出した。




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