青白磁のエンドロール




「どうしよう、迷うなぁ……」

「どんどん好きなの頼んで」

「青鷹君も選ばなきゃだよ」

 そうそう、小さい頃はショーケースの前を長時間ウロチョロしながら、とてつもなく真剣に考えたものである。

「青鷹君は何味食べることが多いの?」

「チョコミント率高いかも。あとは、サッパリするシャーベットも好き」

「あぁ美味しいよね。ほら、ミカンにキウイがあるよ。ねぇ柿だって、初めて見た」

「ハハ、ホントだ」

 クスクス笑いながら腰を屈めて、青鷹君も一緒にショーケースを覗き込む。





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