青白磁のエンドロール




 扉のない縦長のロッカーがズラリと横一列に並んでいて、いつも使用する奥の方のロッカーの前で制服を脱いでいると、角に置いてある小さな机の下にぐしゃっと洋服が置いてあることに気が付いた。

 誰だ、汚れるのに。

 しかし、ただ横目にシャツのボタンを三つ外したところで、それが女子生徒の物だと気付くと、四つ目のボタンに触れようとした指の動きが止まった。

 体操服。皺を付けたゼッケンもついていて、そこに書いてある名前を見た時に、近付こうとしたが近付いてはいけない気がして目を背ける。




< 23 / 672 >

この作品をシェア

pagetop