青白磁のエンドロール






 善意のつもりで部活途中に出てきたのに、守保が嫌な思いをするかもしれない。そんな確率があると思うと、急に言いづらさを覚えた。

 それでも、何かの誤解が解ければ、それで良い。というか、それが。良い。

「ごめんハッキリ聞くけど、体操服なくした?」

 オブラートに包まずストレートに尋ねると、守保は間をおかずすぐに頷いた。

「うん、なくした……え、どこかにあった?」

「そっか。うん」

「そうなんだ、良かった。でも……新しいの買ったんだよね」





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