青白磁のエンドロール




 守保は背中を丸めて靴を履き始めるから、自分もスニーカーを出すと立ったまま隣で足を突っ込む。顔を見てはいけない気がして、そのまま何となく肩を並べて歩くけど、どちらも黙ったまま。

 捨てたいって言われても、さすがに捨てる役目にはなれない。

 言ったようにするって伝えたが、取って来てほしい。的なことしか考えていなかった。

「捨てるって、取って来ていいの?」

「……うん。南浦君に押し付けられないよね」






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