青白磁のエンドロール





 本当、初めてまともに話したのに、守保にとってどれ程苦しい内容だったのか。

 持っていたビニール袋に、なくしたはずの体操服を自分の手で入れた守保は、一人背を向け校門に向かって歩き始めた。

 そして、かなり遅れて部活に参加すると、先輩遅刻ですよ~! って後輩たちが笑いながら近づいてきて、その奥にいるサトナカもいつもの調子である。

 お前あの時、変だったよな?

 おかしかったよな?

 決定的な証拠がなくても、もし守保が関係なかったら、自分は威圧的に会話をしていただろう。





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