青白磁のエンドロール






「守保と、付き合うことになった」

 あの日から二週間が経った頃、部活終わりにようやく更衣室で二人になったサトナカに、俺はスパッと嘘をついた。

 守保の体操服が落ちていた、更衣室。角の机の下には、今は何も落ちていない。

「へぇ、そうなんだ。最近?」

「うん、最近」

 身体をタオルで拭きながら、サトナカはあっさり笑顔を見せている。動揺なんて微塵も感じない。





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