青白磁のエンドロール
第一章 『フォゲットミーノット』
~南浦 青鷹~
「では、乾杯!」
ホテルの広い宴会会場、代表挨拶を合図にビールが並々に注がれたグラスを軽く上げる。
白い泡がぷわんと揺れ、気を抜いたら零してしまいそうだ。
前方の宴会テーブルを同じスイミングスクールのコーチたちと囲み、再び揺らさぬようグラスを軽く合わせる。
本日は、全国にスイミングスクールを構える、Sグループの西日本地区・社員研修会とやらに来ていた。