青白磁のエンドロール





「あーお城って、意外と高い位置にあるんだな。ちせ行ける?」

「無理だったら、青鷹君に引っ張ってもらおう」

 チーズケーキ専門店とL県のお城を観光する、二つが本日のプランである。

 緩いコンクリートの坂道を上る途中で息が上がる自分に比べ、青鷹君は全くダメージを受けていない。普段動いているから、こんなんじゃ別にきつくもないのだろう。

「休憩する?」

「大丈夫だよ、ほら、あんなに小さい子供も笑顔で歩いているし……行ける」

「そこ張り合わなくても」

 ふっと息を吐いて笑う青鷹君。







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