青白磁のエンドロール





 こんな調子の日々は過ぎ、守保とたまに会話をしながら、一度ワタシモリが常に持っているライオンのキーホルダーとやらがなくなった。というのを偶然知り、放課後の校舎をワタシモリと守保、三人で探す出来事があった。

 一度乗っかったら何となく途中で投げ出せず、結構苦労しながら下校時刻ギリギリに見つけた、ボロボロのライオンのマスコット。男子が持っていそうな、厳つい顔のインパクトがすごい。

 しかしワタシモリが常に持っているものみたいで、初めて大きな笑顔でお礼を言われたが、それもすぐに引っ込んだ。ワタシモリは不愛想な俺が苦手そうだ。

「南浦君も……遅くまで付き合わせちゃってごめんね」

「いいえ」





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