青白磁のエンドロール
車の通らぬ静かな歩道橋の上に二人、守保は白い息を吐きながらいつものように普通に話をしていて、時折笑っている。話しかける自分にも、話しかけたサトナカにも同じ笑い方。
守保が笑っているから、サトナカも楽しそうだな。
「ちせ」
どうにもそのまま歩道橋の下を突っ切れず、夕空を見上げてわざと守保の下の名前を大きく呼ぶと、驚いているのはサトナカよりも守保の方だった。
似合わぬ笑顔で手を振ると、守保は驚きの表情を浮かべた後にこちらに手を振り返してきた。
「あー一緒に帰ろって連絡してたんだけど」