青白磁のエンドロール
クスクス笑いながら、サトナカの前ではお互いの名前を呼び合うことにして、また秘密を共有した気になって。
あの日は練習で『ちせ』って異様に呼んでいたのに、その後、守保のことをちせって呼ぶ機会など結局一度もなかったのに、自分の中ではもう“守保”でなく“ちせ”だった。
気軽に話せるような友達になれず、彼女でもないのに、この関係に名前を付けるならば何だろう。クラスで関わることもないのに、バレぬよう声をかけて、気づけば目で追っていた。