青白磁のエンドロール





 卒業までもう少しあるのに、この時点で全てにピリオドを打たれ、ちせの未来に、どんなポジションであれ自分の姿はないのだ。

 普段の様子を見ていたら同じ気持ちだって期待できないって分かってたのに、心のどこかで自惚れていて、先の未来に二人がもっと近付いていけるんじゃって……一方的に、一人だけで都合の良い妄想をしてただけ。

 ちせが置いていく高校の思い出の中に、紛れもなく南浦 青鷹も含まれている。

 拒絶されたんじゃなくて、優しく笑顔で突き放された。

「俺はちせのことが好きだった。でももう、終わりだな。帰るわ」

 いつものように言っているのに、自分でも自覚するくらい冷たい態度を取り、途中廊下で立ち止まったが、すぐに戻って弁解などできなかった。





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