青白磁のエンドロール
「え、何も聞いてないです……あの……誰って、教えてもらえたりしますか」
「知りたいですか? うんうん、知りたいですよね」
そわそわを抑え、出来るだけ平常心を保つ。ちせ、普通だったけど、もしかすると……何か考えてた?
嘘、え……まさか、振られる……?
急に心臓がバクバク、辺りの景色が有名な絵画のように歪む錯覚に陥った。
「は、早く……言って下さいよ」
急かす自分に、ハダマ先生は考え込んだ後、俺に耳元に手を当てる。
「それがですね」
ごにょごにょ、囁いたハダマ先生の名前に、数秒固まって……笑った。