青白磁のエンドロール





 お休み明け、午前九時前にスクールへ到着すると、既に玄関前に数人年配の会員さんが並んでいる。

 ……といっても、見慣れた光景であり、挨拶をしながら手動で扉を開くと中に入る。

 南浦 青鷹本人が言うには、今日から同じ場所で働くため彼はこのO街のスクールに現れるはずなのだ。

 いつもと変わらない、開館前の静かな館内。

 さすがに、あれは幻想だったのか? とかは思わないけれど……入ってすぐ現れる小さなフロントの奥の事務所には、誰もいなかった。




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