青白磁のエンドロール
青鷹君との関係が切れた時に、彼のことを嫌いになったわけじゃなかったし、もう二度と会いたくないとも思っていなかった。
でも……気まずいのには変わりない。
気持ちを落ち着かせて来たはずなのに、いつもはない緊張感を感じながらカウンターを拭いていると、すぐ背後の事務所から続くプールサイドの扉がガチャッと開いた。
ぼわぁっと辺りが反響するようなプールの中の音が聞こえ、誰かが話しながら事務所に入って来る。
いつもの支配人と、聞き覚えのある低い声が耳に届き、布巾を持った手が台の上で止まる。それを合図にしたように、支配人から名前を呼ばれてしまった。