青白磁のエンドロール
「守保さん、今日から新しく入られる南浦先生」
顔を覗かせると、やはりジャージを着た青鷹君がいて、軽く笑いながら初対面の挨拶をしてくる。高校の頃とは考えられない、あっさり笑顔の青鷹君。
先日外で話しました、とも言わずに自分も同じように挨拶を返すと、再び仕事に戻ったが、何とも言えぬ気持ちに包まれる。
“守保 ちせ《もりやす ちせ》”。
首から下げたネームプレートには読み仮名まで書いてあるのに、青鷹君は反応を見せずに、再び支配人とプールサイドへと消えてしまった。
あっちがどうこうっていうか……なんにも言わない自分も一緒だよね。