満開の蕾
僕が見た花の蕾は冬になっても蕾だった。

ほかの花達がまた蕾になり
新しい命を育もうとも
まだ、蕾だった。

ただこれまでの自身に絶望し、
新たなる季節にわずかな期待を乗せ
深い眠りにつきながら夢を見る。

静かに雪は降り積もる

新しい季節を待ちながら。
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