キス、しよっか?
なんだか恥ずかしくて、
箸を持ったまま俯いていると............
「いやーっ、にしても結音も〝恋〟したんだ」
あからさまに、
〝恋〟を強調するように言う杏里ちゃん。
「.......っ、ちがっ!ドキドキはする、けど、
恋なんかじゃないよ!.........たぶん、だけど、」
杏里ちゃんの言葉に、慌てて否定する私。
すると杏里ちゃんは...........................
「たぶんって............無自覚か、こりゃ」
そう言って、ほんの少しため息をつくと。
「私さ、前から思ってたこと、言っていい?」
〝とりあえず言わせて?〟
みたいな表情で訪ねてきた杏里ちゃん。