キス、しよっか?


***



「..................」

「結音?」

「..................」

「ゆーね?」



学校から帰ってからも、ボーッとして、
考えるのは杏里ちゃんのことばかり。



私が今いるのが、
村主くんの家だということも忘れて。



ただひたすら、ボーッとしていると。



「..................ひゃっ、!?」



突然、耳元に生暖かい風を感じて。



思わず、変な声が出てしまった。



何が起きたのかな?と思って、
周りを見ると、村主くんと視線がぶつかる。



そして...........................



「結音、なんか考えごと?」



──────ギュッと私の手を握りながら、
問いかけてくる村主くんの優しい声。


< 40 / 51 >

この作品をシェア

pagetop