キス、しよっか?
そう思っていると。
「久門先生、どうかしましたか?」
聞こえて来たのは、
冷静に久門先生の名前を呼ぶ、村主くんの声。
...............って、村主くん、聞いたらダメじゃん!
聞いたら何か頼まれる未来しか見えなくて。
「おー、お前たちに頼みたいことがあってな。
これ、国語準備室まで2人持って行ってくれ」
私の予想通り頼みごとをしてくる久門先生。
す、村主くんが余計なことしなければっ‼︎
そう思ったのは時すでに遅しで..................
「あー、はい。分かりました」
なんなら勝手に引き受けてしまった村主くん。
「じゃあ、頼んだぞ」
村主くんの声を聞いて、
安心したトーンで、そう言うと。
久門先生は、村主くんに、
持っていたノートを渡してその場をあとにした。