妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
「そろそろ、一緒に気持ち良くなろっか」

 百瀬くんのその言葉で、ついに私は彼と一線を越えてしまう事を悟る。

 こんな痴態を晒しているのだから、もう今更な気もするけど、本当にこれでいいのかと思ったりもする。

 言い寄られて、流されて、こんな風に恥ずかしい思いをさせられて……それなのに、百瀬くんを拒めないのはどうしてなんだろう。

「亜夢、好きだよ――」

 ちゅッと額にキスを落とした百瀬くんは、ベッド脇にあるチェストの引き出しから避妊具を取り出すと、手際よくそれを自身のモノに装着する。

「亜夢、俺との事、考えてくれた? 俺なら絶対、亜夢を悲しませたりしないから……」

 そして、準備を整えた彼はもう一度私の額にキスをすると、これから先の事を口にしながら滾るソレを私のひくつく秘部へあてがい、

「俺を、信じて? そして、俺の事、好きになってよ――」
「――ッあぁ、んっ」

 耳元で囁きながら、ゆっくりねじ込むように猛々しい男根を挿入してきた。

「……っきつ……」
「っんん……」

 百瀬くんのソレは少し大きくて、私の肉壁がどんどん押し広げられていく。

(挿れられただけなのに、イキそう……)

 私の腟内(なか)が狭いのか、彼のが特別大きいのか、挿れられただけでイキそうになるのは初めての経験で、これには戸惑いしかない。

「痛くない?」
「う、……ん……へい、き……」
「ゆっくり動くから、少しだけ、我慢してね?」
「……ん、ッあ……」

 私の身体を労りながら百瀬くんはゆっくり腰を動かしてくれるので、その振動の度に私の身体はピクリと反応してしまう。

 一人よがりにならず、常に私を気にかけてくれるセックスを、私は知らない。

 今思えば、貴将は普段は優しかったけど、ベッドの上では主導権を握り、自分本位のセックスばかりを強要してきた。

 だから、私がまだ満足出来ていなくても自分が良ければそれでいい、そんな感じだった。

 それでも、私は自分が必要とされている事が嬉しかったから文句は言わなかったし、セックスなんてこんなものと思っていたから不満は無かった。

 でも、優しく身体の隅から隅まで性感帯へと変えてくれた百瀬くんとのセックスを知ってしまった今――私はきっと、彼とする事でしか満足出来ない身体になってしまったような気がした。
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