世界を救わなくったって
護衛の人達は、「オネスト様が申し訳ございません」と、私達に何度も頭を下げながら、部屋を出る。
二人だけになった室内は、とても静かだった。
「……もっと面倒くさいことになっちゃったわ……」
フィアーバの母親は頭を抱えていた。
どうすれば、フィアーバをオネストと結婚させずに済むか、考えてみる。
そもそも、王様はオネストとフィアーバの結婚には反対している。
オネストの言い方では、フィアーバがもし仮に魔王を倒しても、「結婚について考えてやってもいい」くらいの解釈だ。
でも、魔王を倒したとなれば、国民からは英雄として尊敬されるし、人望も手に入る。
そんな英雄がお姫様と結婚となれば、国民は喜んで祝福するだろう。
「フィアーバが、魔王を倒さなければいい」
私は、その結論にたどり着いた。
「どういう意味?」
フィアーバの母親が、ギロリと私を睨んだ。
私は慌てて、自分の考えを説明する。
「フィアーバが魔王を倒せば、フィアーバがオネストと結婚するんですよね?私が魔王を倒せば、フィアーバはオネストと結婚しなくて済みますよ!」
「テイルちゃん、天才!!」
フィアーバの母親は、私の頭をワシャワシャと撫でた。
二人だけになった室内は、とても静かだった。
「……もっと面倒くさいことになっちゃったわ……」
フィアーバの母親は頭を抱えていた。
どうすれば、フィアーバをオネストと結婚させずに済むか、考えてみる。
そもそも、王様はオネストとフィアーバの結婚には反対している。
オネストの言い方では、フィアーバがもし仮に魔王を倒しても、「結婚について考えてやってもいい」くらいの解釈だ。
でも、魔王を倒したとなれば、国民からは英雄として尊敬されるし、人望も手に入る。
そんな英雄がお姫様と結婚となれば、国民は喜んで祝福するだろう。
「フィアーバが、魔王を倒さなければいい」
私は、その結論にたどり着いた。
「どういう意味?」
フィアーバの母親が、ギロリと私を睨んだ。
私は慌てて、自分の考えを説明する。
「フィアーバが魔王を倒せば、フィアーバがオネストと結婚するんですよね?私が魔王を倒せば、フィアーバはオネストと結婚しなくて済みますよ!」
「テイルちゃん、天才!!」
フィアーバの母親は、私の頭をワシャワシャと撫でた。