世界を救わなくったって
フィアーバの母親を、ちらりと横目で見る。

めちゃくちゃ怒っている。
オネストを無言で睨んでいた。

オネストの護衛は、オネストの発言を聞いて呆れていた。


「あら、ごめんなさい、お義母様」


オネストは、睨まれていることに気付いたらしい。
おほほっ、と微笑むオネスト。
微笑んでいる場合ではないのだが、それには気付いていないようだ。


「あなたに、そのような呼ばれ方をされたくはありません」


いつもより低い声だった。
フィアーバの母親は、私を見る。


「フィアーバは、恋人であるテイルちゃんと結婚させます」

「え"」


驚きのあまり、私の喉から変な声が出てしまった。

恋人設定を通り越しちゃったよ!?
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