狼上司と秘密の関係
残酷なホラー映画を見ながらする話題じゃない気もするけれど、今は黙っておくことにした。
「急になに? やっぱり恋してるとか?」
冗談半分で質問すると、梨江は真顔で頷いた。

「え、本当に恋してるの?」
驚いて聞き返す。
「してるよ。今日はそれを話しにきたの」

「そうだったんだ」
梨江のことだから好きな人ができた時点で周りに言いふらしてしまいそうなのに、全然気が付かなかった。
それだけ慎重に隠していたということかもしれない。

千明はノンアルコールを一口飲んで千明へ向き直る。
「相手って誰? 私の知ってる人?」
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