狼上司と秘密の関係
「今の時間でほとんど乾いた」
少し癖のある自分の髪を指先でつついてそう答えた。

髪が短いと時短になって得だ。
そう思っていると大和が千明の隣に座って肩に手を回してきた。

大きくて熱いてが千明の肩を抱いてドキリとする。
だけどこうなるために、今日はここに来たんだ。

千明は照れて真っ赤になってしまいそうなのをどうにか我慢して大和を見つめた。
「このままベッドまで運んでも?」

耳元で聞かれて千明は頷く。
大和はヒョイッと千明の体を抱きかかえると寝室へと続くドアを開けたのだった。
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