狼上司と秘密の関係
「みんないつの間に用意シてくれたの? とっても嬉しい! ありがとう」
そう告げると園児たちに一斉に取り囲まれてしまった。

「さぁ、教室にはケーキの準備もあるのよ。千明先生もみんなも手を洗っていらっしゃい」
「そんな、ケーキなんて」

まだ就職したばかりの千明が恐縮していると、園長先生が優しく微笑んだ。
「気にしなくていいの。ここでは毎年全員分の誕生日会をしてるんだから」

それじゃ毎日が誕生会になりそうだ。
千明は驚きながらも園長先生の計らいを喜んで受け入れたのだった。
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