狼上司と秘密の関係
「ごめんなさい……」
体を縮めて謝ると大和は慌てたように「別に、こっちは大丈夫だけど珍しいからどうしたのかと思って」と、早口に言った。
そう言ってからハッとしたように目を見開く。
「もしかして、やっぱりあの日のこと?」
「ち、違います」
咄嗟に左右に首を振って否定してしまった。
本当はキスされたことをずっと気にしていてミスしたのだけれど、それを伝えれば今度は大和が気にしてしまう。
仕方ないことだとしても、それじゃ悪循環だった。
「言ったじゃないですか。私も子供じゃないですってば」
笑って言いながら胸のあたりがチクチクする。
好きな人に告白さえできない状況がこんなに苦しいものだとは思っていなかった。
体を縮めて謝ると大和は慌てたように「別に、こっちは大丈夫だけど珍しいからどうしたのかと思って」と、早口に言った。
そう言ってからハッとしたように目を見開く。
「もしかして、やっぱりあの日のこと?」
「ち、違います」
咄嗟に左右に首を振って否定してしまった。
本当はキスされたことをずっと気にしていてミスしたのだけれど、それを伝えれば今度は大和が気にしてしまう。
仕方ないことだとしても、それじゃ悪循環だった。
「言ったじゃないですか。私も子供じゃないですってば」
笑って言いながら胸のあたりがチクチクする。
好きな人に告白さえできない状況がこんなに苦しいものだとは思っていなかった。