君の隣は誰にも譲れない
「た、高藤……京介さん?ま、まさか……」
黒子がうなずいた。
「京介様は現総帥である良介様のたったひとりの跡取りです」
「は?ええ!?」
「ちょ、ちょっとどういうことですか?」
叔父と叔母は目を白黒している。そんな二人をおかしそうに見た彼は、私に目を移した。
「稚奈さん。遅くなって悪かった。助けに来たよ」
「……京介さん」
「古川弁護士。頼みますよ」
隣に座ったその弁護士もイケメンだ。彼は言う。