【改稿版】身代わりお見合い婚〜溺愛社長と子作りミッション〜

第十章 ミッション、子づくり。

 善は急げと言わんばかりに、引っ越しは突如行われた。

 社長が手配すると、引っ越し業者が我が家にやってきて、全ての梱包を手際良く終わらせてくれた。

 なにが必要でなにが必要でないかはわからないので、とりあえず持っていって、いらないものはあとで処分することになったので、がらんどうになった部屋を見ると急に現実感が押し寄せてきた。

 そのまますぐに社長の家に行き、先ほど梱包された私の荷物が運び込まれる。

 梱包作業とは打って変わって、開封作業は忙しかった。なにをどこに仕舞うのか指示しなければいけないからだ。

 引っ越し業者だけでなく、収納アドバイザーの方や片付け専門のプロまで来たので、とりあえずプロに一任することにした。

 あれよ、あれよという間に片付いていき、夕方になる頃には普通に住める状態になっていた。

 みんながいなくなり、社長と二人きりになったところで、安堵感と共に不安が押し寄せてきた。

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