【改稿版】身代わりお見合い婚〜溺愛社長と子作りミッション〜
 徹夜明けのすきっ腹に日本酒は酔いが早い。目の前にいるのが社長なのに、私は饒舌に話しまくった。

 社長も本当に聞き上手で、嬉しそうに私の話を引きだしてくれるから、ついつい調子に乗って話しすぎてしまう。

 会話の中でわかったのは、私たちの好みはとても似ているということだ。好きな食べ物も、好きな映画も、好きな音楽も。

 社長と話すのは初めてだったので、社長のことを誤解していた。社長はもっと怖い人だと思っていた。社長は顔もいいし体格もいいし頭もいいし、おまけに性格までいいときた。ああ、全てが尊い。

 食事を終えると、私はすっかりできあがっていた。酔っ払いの完成だ。

 楽しかった時間も終わって、もうすぐ社長とさよならしなければいけないと思うと無性に寂しくなる。
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