【改稿版】身代わりお見合い婚〜溺愛社長と子作りミッション〜
第十一章 華麗なる藤堂寺家の面々
私の体を気遣って、一人で実家に報告しに行った貴富さん。
帰ってくるなりげっそりしていて、珍しく苛々していたので、あまりいい反応ではなかったことが容易に想像できた。
「子どもができたと言ったら、両親は喜んでくれたが、問題は……」
おばあ様がかなり厳格な方らしく、貴富さんのご両親も頭が上がらない存在らしい。
そのおばあ様が、私たちの結婚に大反対のようで。
「今度、うちに連れて来いと言われた。正直、芳美を祖母に会わせたくはないのだけれど、結婚の承諾を貰うには挨拶はしておかないと進まない気がする」
「私はもちろん大丈夫です。元からそのつもりでしたし、なにを言われても私は大丈夫です!」
「全力で芳美を守るよ。本当にあのババアは……」
貴富さんの口から小さく漏れた本音にびっくりする。
(貴富さんでもババアなんて言うのか)
心底苦々しく思っている様子が感じ取れて同情する。御曹司も大変なのだな。
帰ってくるなりげっそりしていて、珍しく苛々していたので、あまりいい反応ではなかったことが容易に想像できた。
「子どもができたと言ったら、両親は喜んでくれたが、問題は……」
おばあ様がかなり厳格な方らしく、貴富さんのご両親も頭が上がらない存在らしい。
そのおばあ様が、私たちの結婚に大反対のようで。
「今度、うちに連れて来いと言われた。正直、芳美を祖母に会わせたくはないのだけれど、結婚の承諾を貰うには挨拶はしておかないと進まない気がする」
「私はもちろん大丈夫です。元からそのつもりでしたし、なにを言われても私は大丈夫です!」
「全力で芳美を守るよ。本当にあのババアは……」
貴富さんの口から小さく漏れた本音にびっくりする。
(貴富さんでもババアなんて言うのか)
心底苦々しく思っている様子が感じ取れて同情する。御曹司も大変なのだな。