【改稿版】身代わりお見合い婚〜溺愛社長と子作りミッション〜
「安心してください。俺はリビングのベッドで寝ますので。お腹空いてないですか? それともお風呂に入りますか?」

 矢継ぎ早に言われて、泊まることが決定事項のようになっている。言われて気づいたけれど、髪がスタイリング剤で粘つき固まっている。

「ああ、じゃあ、あの、お風呂を使わせていただいても宜しいでしょうか?」

「もちろんです。今、用意しますね」

 社長は満足そうに笑みを浮かべて、お世話をすることにやりがいと喜びを感じているような雰囲気さえ漂わせ部屋を出て行った。

(申し訳ないけど、これでいいのよね? なんか、社長楽しそうだし)

 世話好きな菩薩のナイチンゲール的な? 自分でもなにを考えているのかわからなくなってきたけれど、お言葉に甘えよう。

 少しでも長く社長と一緒にいられることは私にとってもありがたい。

 その後、お風呂ができあがったようで、社長が再び部屋に入って来た。立ち上がる私に気を使い、まるで介護するように寄り添ってお風呂場まで案内してくれた。
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