【改稿版】身代わりお見合い婚〜溺愛社長と子作りミッション〜
第五章 終わった初恋
初めての恋は、最悪な形で幕を下ろした。
布団にくるまりながら、いつまでも枯れない涙に途方に暮れる。
(社長、びっくりしただろうな)
突然拒絶されて、理由も話さず家を飛び出した。そして、着信拒否。
私が逆の立場だったら、困惑通り越して、怒りが芽生えて、そして悲しくなる。
『ごめん、なにか、気に障るようなことをしてしまった?』
あの時の社長の言葉を思い出す。捨てられた子犬みたいな目で私を見ていた。
社長はなにも悪くない。悪いのは全部私。
踏み込んじゃいけなかったのに、触れてはいけない相手に身を預けた。全部私の意志が弱いせい。
有紗は、初対面の相手に手を出してくるなんて! と怒っていたけど、私がちゃんと断れば社長はなにもしてこなかった。受け入れてしまった私のせい。社長に触れられて喜んでいた馬鹿な私のせい。
自分がこんなに流されやすかったなんて、と思っていたけれど、そうじゃない。
流されたわけじゃない、求めたのだ。あれは、私の意志だった。
布団にくるまりながら、いつまでも枯れない涙に途方に暮れる。
(社長、びっくりしただろうな)
突然拒絶されて、理由も話さず家を飛び出した。そして、着信拒否。
私が逆の立場だったら、困惑通り越して、怒りが芽生えて、そして悲しくなる。
『ごめん、なにか、気に障るようなことをしてしまった?』
あの時の社長の言葉を思い出す。捨てられた子犬みたいな目で私を見ていた。
社長はなにも悪くない。悪いのは全部私。
踏み込んじゃいけなかったのに、触れてはいけない相手に身を預けた。全部私の意志が弱いせい。
有紗は、初対面の相手に手を出してくるなんて! と怒っていたけど、私がちゃんと断れば社長はなにもしてこなかった。受け入れてしまった私のせい。社長に触れられて喜んでいた馬鹿な私のせい。
自分がこんなに流されやすかったなんて、と思っていたけれど、そうじゃない。
流されたわけじゃない、求めたのだ。あれは、私の意志だった。