足湯と君は居場所【BLピュア】
***
「それでは、出席番号一番から自己紹介を――」
入学式が終わりホームルームの時間。
今日から担任となった二十代後半ぐらいの眼鏡をかけた男の先生、若木先生が生徒に指示をした。
「赤井優斗です。よろしくお願いします」
赤井という生徒が一番初めに自己紹介をした。赤井は小顔で顔立ちがはっきりとしていて、細く色白。髪色は金に近い。そして無愛想で態度がよくない。俺はこういう不良みたいなやつが嫌いだ。
――絶対にこんなタイプのやつとは、関わらないだろうな。
赤井優斗についての第一印象はこんな感じだった。〝合わない〟〝近づくと危険〟人間のその感覚は、意外と当たるらしい。俺は本を読むのが好きで、この知識も本の中で得た。でもまぁ、元々人にあんまり興味はないから、関係ないか――。
***
入学式から数日が経った日の下校時間。廊下に出ようとしてドアの前を歩いていた時、早歩きで追い抜いてきた赤井と肩がぶつかった。やつが振り向き、一瞬目があった。目が合ったのにひとことも謝らずに去っていった。
やっぱりあいつは感じが悪いな。
心の中で舌打ちをした。
「それでは、出席番号一番から自己紹介を――」
入学式が終わりホームルームの時間。
今日から担任となった二十代後半ぐらいの眼鏡をかけた男の先生、若木先生が生徒に指示をした。
「赤井優斗です。よろしくお願いします」
赤井という生徒が一番初めに自己紹介をした。赤井は小顔で顔立ちがはっきりとしていて、細く色白。髪色は金に近い。そして無愛想で態度がよくない。俺はこういう不良みたいなやつが嫌いだ。
――絶対にこんなタイプのやつとは、関わらないだろうな。
赤井優斗についての第一印象はこんな感じだった。〝合わない〟〝近づくと危険〟人間のその感覚は、意外と当たるらしい。俺は本を読むのが好きで、この知識も本の中で得た。でもまぁ、元々人にあんまり興味はないから、関係ないか――。
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入学式から数日が経った日の下校時間。廊下に出ようとしてドアの前を歩いていた時、早歩きで追い抜いてきた赤井と肩がぶつかった。やつが振り向き、一瞬目があった。目が合ったのにひとことも謝らずに去っていった。
やっぱりあいつは感じが悪いな。
心の中で舌打ちをした。