足湯と君は居場所【BLピュア】
戻ると高瀬がビニール袋を準備してくれていた。
「これに制服いれな」
「あ、ありがとう」
場が落ち着くと、再び緊張してきた。
制服を袋に入れたあとは、謝って、きちんと話をしないと――。
ブレザーを袋に入れようとした瞬間、ブレザーのポケットでスマホのバイブが鳴った。
忘れてた、ブレザーのポケットの中にスマホが入ってたんだった。スマホ、濡れなくてよかった。
ポケットから出し、画面を確認するとばあちゃんからだった。
「もしもし、ばあちゃん、どうした?」
「あのね、ゆきちゃん、いなくなった……」
「えっ?」
「ゆきちゃんがね、家から出てって、いないの」
震えるばあちゃんの声。
「分かった。待ってて今すぐ帰るから」
急いでコートを着た。
「ごめん! 高瀬と真面目な話をしたいけど……帰る。本当にごめん」
「どうした?」
「……ゆきちゃんが、ゆきちゃんがいなくなったって。あんなに小さいのに、ひとりで雪の中にいるなんて。また雪の中でひとりぼっちに……」
ぽつんとゆきちゃんが外にいて、震えている姿を想像するだけで泣きそう。
「赤井、待って? 俺も行く!」
「これに制服いれな」
「あ、ありがとう」
場が落ち着くと、再び緊張してきた。
制服を袋に入れたあとは、謝って、きちんと話をしないと――。
ブレザーを袋に入れようとした瞬間、ブレザーのポケットでスマホのバイブが鳴った。
忘れてた、ブレザーのポケットの中にスマホが入ってたんだった。スマホ、濡れなくてよかった。
ポケットから出し、画面を確認するとばあちゃんからだった。
「もしもし、ばあちゃん、どうした?」
「あのね、ゆきちゃん、いなくなった……」
「えっ?」
「ゆきちゃんがね、家から出てって、いないの」
震えるばあちゃんの声。
「分かった。待ってて今すぐ帰るから」
急いでコートを着た。
「ごめん! 高瀬と真面目な話をしたいけど……帰る。本当にごめん」
「どうした?」
「……ゆきちゃんが、ゆきちゃんがいなくなったって。あんなに小さいのに、ひとりで雪の中にいるなんて。また雪の中でひとりぼっちに……」
ぽつんとゆきちゃんが外にいて、震えている姿を想像するだけで泣きそう。
「赤井、待って? 俺も行く!」