君の世界に触れさせて
プロローグ
目が、惹き付けられた。
こんな強烈な一目惚れは初めてで、私はただ、立ち尽くしていた。
「依澄、どうした?」
親友の咲楽の声が聞こえても、私は固まったまま。
咲楽と来た高校の文化祭で、私が立ち止まったのは、美術部の展示コーナー。
賑やかな世界から逃げるように、静かな場所を探して見つけたのが、そこだった。
写真も絵も興味ないけど、入ったからには一通り見てみようと回ったときだ。
私は、ある写真の前で足を止めた。
いや、止まってしまった。
飾られていたのは、四枚の写真。
四コマ漫画のように飾られた写真には茶色のボブヘアの女の人が写っている。
喜怒哀楽に近い表情変化が見れる。
最初の横顔は、何かを切なそうな瞳で眺めている。
その奥で何を見たのか気になってしまうところなのに、次の瞬間、写真を撮られていることに気付き、怒っている。
だけど、最後には見ている者までも幸せな気持ちにさせるほどの笑顔を向けている。
私は、その人の表情から目が離せなかった。
なんて、楽しそうなんだろう。
こんな強烈な一目惚れは初めてで、私はただ、立ち尽くしていた。
「依澄、どうした?」
親友の咲楽の声が聞こえても、私は固まったまま。
咲楽と来た高校の文化祭で、私が立ち止まったのは、美術部の展示コーナー。
賑やかな世界から逃げるように、静かな場所を探して見つけたのが、そこだった。
写真も絵も興味ないけど、入ったからには一通り見てみようと回ったときだ。
私は、ある写真の前で足を止めた。
いや、止まってしまった。
飾られていたのは、四枚の写真。
四コマ漫画のように飾られた写真には茶色のボブヘアの女の人が写っている。
喜怒哀楽に近い表情変化が見れる。
最初の横顔は、何かを切なそうな瞳で眺めている。
その奥で何を見たのか気になってしまうところなのに、次の瞬間、写真を撮られていることに気付き、怒っている。
だけど、最後には見ている者までも幸せな気持ちにさせるほどの笑顔を向けている。
私は、その人の表情から目が離せなかった。
なんて、楽しそうなんだろう。