君の世界に触れさせて
◇
翌朝、スマホの目覚ましはいつもより一時間ほど早く鳴り始めた。
普段起きる時間ではないから、まだ瞼が重たい。
でも、まずは体を起こして目覚ましを止める。
予定より五分遅い目覚めだけど、おおむね予定通り。
ベッドを降りて、洗面所に向かう。
昨日、咲楽たちに教えてもらった手順で洗顔をしていく。
スキンケアと言われるものは、私にとって面倒なものだった。
だけど、必要なことらしいから、言われた通りに進めていく。
ここまでは覚えていたけど、メイクの手順までは覚えていない。
スマホで咲楽とのトークルームを開き、手順を確認する。
メイクをする前に、着替えるように注意書きがある。
私は自室に戻って、制服に着替えた。
自分の部屋にも手鏡があることを思い出し、ここでメイクをすることにした。
「あれ、今日は早いね。どうしたの?」
ある程度道具が揃ったところで、部屋の外から声がした。
ドアを開けっぱなしにしていたから、お母さんは驚いた表情で、そこに立っている。
「お母さん、おはよう」
「おはよう。それ、メイク道具?」
わからないままにローテーブルの上に広げていたそれらを、お母さんは不思議そうに見る。
翌朝、スマホの目覚ましはいつもより一時間ほど早く鳴り始めた。
普段起きる時間ではないから、まだ瞼が重たい。
でも、まずは体を起こして目覚ましを止める。
予定より五分遅い目覚めだけど、おおむね予定通り。
ベッドを降りて、洗面所に向かう。
昨日、咲楽たちに教えてもらった手順で洗顔をしていく。
スキンケアと言われるものは、私にとって面倒なものだった。
だけど、必要なことらしいから、言われた通りに進めていく。
ここまでは覚えていたけど、メイクの手順までは覚えていない。
スマホで咲楽とのトークルームを開き、手順を確認する。
メイクをする前に、着替えるように注意書きがある。
私は自室に戻って、制服に着替えた。
自分の部屋にも手鏡があることを思い出し、ここでメイクをすることにした。
「あれ、今日は早いね。どうしたの?」
ある程度道具が揃ったところで、部屋の外から声がした。
ドアを開けっぱなしにしていたから、お母さんは驚いた表情で、そこに立っている。
「お母さん、おはよう」
「おはよう。それ、メイク道具?」
わからないままにローテーブルの上に広げていたそれらを、お母さんは不思議そうに見る。