君の世界に触れさせて
咲楽が言っていたことが否定できなくなると思うと、苦笑してしまう。
学校での写真が終わると、海での写真が貼られていた。
夏川先輩も写っている写真。
夏川先輩が撮った写真のアルバムだと思っていたから、急に夏川先輩が出てきて、驚いてしまった。
そういえば、夏川先輩が海で持っていたのは、私のカメラだった。
あの中にも、夏川先輩の写真が残っているんだった。
しばらく触っていないから、存在を忘れていた。
そんなことを思い出しながら、次のページを見ていく。
ボーリングをしていたり、ご飯を食べていたり。
学校の写真よりも枚数は少ないけど、自然な表情が多くなる。
『僕の世界には、君が必要だ』
もっと見たいと思ってめくったら、手書きでメッセージがあった。
ずっと写真だけでなにかを伝えようとしているのかと思っていたけど、違ったらしい。
夏川先輩の世界に、私が必要。
私が夏川先輩に対して思っていることと、似ている気がする。
私が夏川先輩に言いたくて言えないこと。
それを文字で伝えるなんて、夏川先輩らしい。
先輩らしいけど、なんか違う。
「依澄?」
私が立ち上がると、咲楽はスマホから視線を上げた。
学校での写真が終わると、海での写真が貼られていた。
夏川先輩も写っている写真。
夏川先輩が撮った写真のアルバムだと思っていたから、急に夏川先輩が出てきて、驚いてしまった。
そういえば、夏川先輩が海で持っていたのは、私のカメラだった。
あの中にも、夏川先輩の写真が残っているんだった。
しばらく触っていないから、存在を忘れていた。
そんなことを思い出しながら、次のページを見ていく。
ボーリングをしていたり、ご飯を食べていたり。
学校の写真よりも枚数は少ないけど、自然な表情が多くなる。
『僕の世界には、君が必要だ』
もっと見たいと思ってめくったら、手書きでメッセージがあった。
ずっと写真だけでなにかを伝えようとしているのかと思っていたけど、違ったらしい。
夏川先輩の世界に、私が必要。
私が夏川先輩に対して思っていることと、似ている気がする。
私が夏川先輩に言いたくて言えないこと。
それを文字で伝えるなんて、夏川先輩らしい。
先輩らしいけど、なんか違う。
「依澄?」
私が立ち上がると、咲楽はスマホから視線を上げた。