旧財閥家御曹司の愛妻渇望。 〜ご令嬢は、御曹司に甘く口説かれる。〜
婚姻届と挨拶
嘉納家に来た翌日、私は天浬さんと朝食を摂ってゆっくりと過ごしていた。
「結鈴。朝一番で悪いがこれにサインをしてほしい」
テーブルには婚姻届とボールペン、【岡本】と彫られている印鑑に朱肉と捺印マットが置かれた。
「わかりました……ありがとうございます」
ボールペンを持ち、私は婚姻届に名前を書いた。書き終わると印鑑を持ち朱肉をつける前に捺印マットを敷いてから丁寧に押した。