旧財閥家御曹司の愛妻渇望。 〜ご令嬢は、御曹司に甘く口説かれる。〜



「そうですね。私はよくわからないですけど……でも人気らしいと、お仕事の関係の方に聞いたらしいですよ。あっ、関係の方というのは女性じゃないです。最近結婚した男性らしくて」

「そんな気にしないわよ。ふふ、でも、女の子ばかりいるお店に天浬さんが一人でなんて……なんだか面白いわね」

「ふふっ、確かにそうですね……」


 想像して笑いながら、髪をセットしてもらう。今日は髪は編み込みをしてその他の髪を下ろして内巻きと外巻きにし、清楚で落ち着いたメイクを施された。


「できました。どうでしょうか」

「とても可愛いわ。ふふ、ありがとう」


 私は立ち上がり、彼女からショルダーバッグを受け取って準備完了……となり、部屋から出ようとドアへと向かうとノック音が聞こえて返事をすると天浬さんが現れた。


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