旧財閥家御曹司の愛妻渇望。 〜ご令嬢は、御曹司に甘く口説かれる。〜
妊娠
それから数ヶ月。
私は、妊娠しやすい日を計算して妊活をしていた。
「……結鈴、体は大丈夫?」
「はい。大丈夫です……」
本当は大丈夫じゃないです……毎日、とても激しく過ごしてます。
「今日もごはん部屋に運ばせるからゆっくりしていて」
「でも、お見送りしますっ」
「大丈夫。力入らないだろ? 疲れただろうし、寝てて」
私は、天浬さんに止められてベッドに横になる。だけど、彼はもう出勤時間だ。だから見送りしたいと思ったのに……でも、今日は体調悪いかなぁと自分でも思って大人しく横になって「いってらっしゃいませ」と伝えた。
私はそのまま眠気が襲って来て、寝てしまい目が覚めたのは昼前の十一時半だった。とても遅い時間だったからブランチになってしまったけど、シェフは快く作ってくれた……んだけど。