旧財閥家御曹司の愛妻渇望。 〜ご令嬢は、御曹司に甘く口説かれる。〜



「どうぞ、ここのアップルパイは絶品なんです……食べてください」

「いただきます……」


 注文したものを取りに行き、テーブルに運んだ。天浬さんは、アップルパイにフォークを入れるとサクッとデニッシュの音が聞こえほのかに甘いバターと卵の香りに加えりんごとシナモンの香りが漂う。


「……うまい」

「良かった。コーヒーも美味しいですよ」


 私もアップルパイを口に運ぶとサクッという音と共に甘酸っぱいリンゴとシナモンの香りカスタードクリームのバニラの香りが口いっぱいに広がる。生地はバターが濃厚で、とても美味しい。私も最初食べた時はとても感動したもん。


 そしてここのミルクティー。

 マスターこだわりの茶葉を使用していて、強火で煮込みそこにミルクを入れて吹きこぼれるギリギリで火を止めカップに移す……といった本格的な入れ方をしている。ここのミルクティーを知ったら、他ではミルクティーは飲めないと思うくらいだ。


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