旧財閥家御曹司の愛妻渇望。 〜ご令嬢は、御曹司に甘く口説かれる。〜
結婚式場の中にあるゲストルーム……いや、VIPルームと言われている部屋にスタッフの人から案内を受けてそこに向かい中に入れば麗しい美貌を持つ男性が座ってまっていた。
「お待たせいたしました、嘉納様」
「やぁ、この前のパーティーぶりだね」
「そうですね、あの時はご招待ありがとうございました。とても素敵な会でしたわ」
この前のパーティーというのは、彼の頭取就任パーティーのこと。本当に立派なパーティーだった。
「君の母は旧家のご令嬢だった方。うちにも関係のあった家だと父から聞いた。本当なら結婚祝いの品を贈ろうと思っていたのだが……これを」
彼の後ろに控えている秘書らしきお人が封筒を私に差し出した。その中身を見るとそこには数枚の写真が出てきた。
「これは……」