再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
げんなりした気持ちを抱え、梨華ちゃんと積み木遊びをしていた息子に声をかける。


「ママ!」


胸の中に飛び込んできた愛しい息子を強く抱きしめる。


「武居さん、お疲れ様です」


背後から声をかけられ振り向くと、白鳥さんが立っていた。


「那津兄、明日悟己くんと公園で遊びたい!」


「梨華、悟己くんの都合もあるから……明日はなにかご予定がありますか?」


白鳥さんに尋ねられ、視線を思わず下に向ける。


「あの、ちょっと、約束があって……すみません」


明日というより今からの予定が、たちそうにないとは言えず、言葉を濁す。


「そうですか、ではまた今度ぜひ」


気を悪くした様子もなく、白い歯を見せる白鳥さんに再度謝罪する。

梨華ちゃんと玩具を片付け、先生から今日の様子を聞いて、荷物を確認し白鳥さんと一緒に保育室を出る。

悟己と梨華ちゃんは少し後ろで仲良く話している。


「よかったら、来週はいかがですか? その後一緒に食事でも……」


白鳥さんに再び誘われ、返事をしようと口を開いた途端、抱えていた荷物を長い腕に引き取られた。
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