再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
9.やっと見つけた彼女~SIDE惺~
隣で瞼を閉じている希和をじっと見つめる。
また消えてしまったらと恐怖心を拭いきれず、瞼を閉じられない。
立て続けに無理をさせた自覚はあるが、どうしても触れたくて抱かずにはいられなかった。
すぐよそ見をして周囲を気にする彼女の心に、俺だけを刻みつけたかった。
しかも、息子は保育園で夕食を済ませていたが、彼女は肌を重ねる合間に簡単なものしか口にしていない。
「……いい年をして独占欲をむき出しにするなんて、みっともないな」
自嘲気味につぶやいて、前髪をかき上げる。
舘村や樋浦の令嬢を引き合いに出す必要はなかったのに余裕の無さからまた傷つけてしまった。
四年間捜し続けて、やっと見つけた。
もう、絶対に離したくない。
「う……ん……」
身じろぎして声を漏らす希和をそっと抱き寄せる。
体温を感じるだけで愛おしさがこみ上げる。
俺の深い想いを彼女はきっと知らない。
細い肩にブランケットをかぶせて額に口づけた。
「……おやすみ。お姫様」
きっと希和が起きて聞いていたら、頬を真っ赤に染めて否定していただろう。
臆病で慎重な性格をしているかと思えば、頑固で大胆な真似もする。
怖がりのくせに大きな垂れ目で真っ直ぐ相手を見つめて会話する。
嘘が下手で考えがほぼ表情に出ている、大切な最愛の女性。
また消えてしまったらと恐怖心を拭いきれず、瞼を閉じられない。
立て続けに無理をさせた自覚はあるが、どうしても触れたくて抱かずにはいられなかった。
すぐよそ見をして周囲を気にする彼女の心に、俺だけを刻みつけたかった。
しかも、息子は保育園で夕食を済ませていたが、彼女は肌を重ねる合間に簡単なものしか口にしていない。
「……いい年をして独占欲をむき出しにするなんて、みっともないな」
自嘲気味につぶやいて、前髪をかき上げる。
舘村や樋浦の令嬢を引き合いに出す必要はなかったのに余裕の無さからまた傷つけてしまった。
四年間捜し続けて、やっと見つけた。
もう、絶対に離したくない。
「う……ん……」
身じろぎして声を漏らす希和をそっと抱き寄せる。
体温を感じるだけで愛おしさがこみ上げる。
俺の深い想いを彼女はきっと知らない。
細い肩にブランケットをかぶせて額に口づけた。
「……おやすみ。お姫様」
きっと希和が起きて聞いていたら、頬を真っ赤に染めて否定していただろう。
臆病で慎重な性格をしているかと思えば、頑固で大胆な真似もする。
怖がりのくせに大きな垂れ目で真っ直ぐ相手を見つめて会話する。
嘘が下手で考えがほぼ表情に出ている、大切な最愛の女性。