再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
「今まで、ごめんなさい。私、本当の意味であなたを信じきれずにいた」
彼の胸から少し顔を離し、うつむきながら口にする。
「幸せな毎日に慣れて、溺れた途端、突き放されて失ったらって怖かった。結婚も悟己がいたからで迷惑をかけたら嫌われて、この生活が壊れるんじゃないかって怯えていた」
目の奥が熱い。
自分の弱さと情けなさ、醜さはできれば口にしたくなかった。
でも話さなければ、前に進めない。
なによりここまで誠実に向き合ってくれた惺さんのそばにいられない。
いい年をして、浅はかすぎる自分にうんざりする。
「でも悟己がいる限り離婚されないって打算的なことも考えて……自分の不安を誤魔化していたの。最低でしょ? 信じていいか迷って、自信を失くして別れさえも考えた」
気持ちが昂って、嗚咽が漏れそうになりグッと唇を噛んだ瞬間、強い力で抱きしめられた。
「自分を責めるな。怖くなって当然のひどい過ちを過去に犯したのは俺だ」
「違う、再会してからずっと真摯に想いを伝えてくれていたのに、私が引きずっていて……惺さんの罪悪感に胡坐をかいて守られてばかりいたの。戦わず、向きあわずに逃げていた。私は卑怯でズルいのよ」
叫ぶように告白する私の頬を大きな両手が包み込み、視線を強制的に合わせられそうになり、目を瞑った。
彼の胸から少し顔を離し、うつむきながら口にする。
「幸せな毎日に慣れて、溺れた途端、突き放されて失ったらって怖かった。結婚も悟己がいたからで迷惑をかけたら嫌われて、この生活が壊れるんじゃないかって怯えていた」
目の奥が熱い。
自分の弱さと情けなさ、醜さはできれば口にしたくなかった。
でも話さなければ、前に進めない。
なによりここまで誠実に向き合ってくれた惺さんのそばにいられない。
いい年をして、浅はかすぎる自分にうんざりする。
「でも悟己がいる限り離婚されないって打算的なことも考えて……自分の不安を誤魔化していたの。最低でしょ? 信じていいか迷って、自信を失くして別れさえも考えた」
気持ちが昂って、嗚咽が漏れそうになりグッと唇を噛んだ瞬間、強い力で抱きしめられた。
「自分を責めるな。怖くなって当然のひどい過ちを過去に犯したのは俺だ」
「違う、再会してからずっと真摯に想いを伝えてくれていたのに、私が引きずっていて……惺さんの罪悪感に胡坐をかいて守られてばかりいたの。戦わず、向きあわずに逃げていた。私は卑怯でズルいのよ」
叫ぶように告白する私の頬を大きな両手が包み込み、視線を強制的に合わせられそうになり、目を瞑った。