ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
だからこそ、少し二人で違うことをして気を紛らわしたいと思ったのだ。
私の話を聞いたエッダがすぐに違うシンプルなワンピースを出してくれる。
そのワンピースは暗い色を基調としたシンプルなもので、確かに汚れは目立たなそうだった。
エッダの出してくれたワンピースに袖を通したところで私室の扉がノックされ、ひょこりとメルヴィが顔を出した。
「リリ、その服……」
「!」
私の着ている服を見て少しぽかんとするメルヴィ。
そんな彼の表情で、やっと私は自分だけがワンクッションを置こうとしているのだと気が付く。
“ど、どうしよう、メルヴィ的には小部屋へ直行……だったよね!?”
私から誘ったのだ。
当然メルヴィはそのつもりで迎えに来ただろうし、私は私でちゃんとその心づもりでいるべきだった。
“――にも関わらず、なんだ私の全身黒ずくめ!”
黒髪に黒い服で文字通り全身真っ黒。
私の話を聞いたエッダがすぐに違うシンプルなワンピースを出してくれる。
そのワンピースは暗い色を基調としたシンプルなもので、確かに汚れは目立たなそうだった。
エッダの出してくれたワンピースに袖を通したところで私室の扉がノックされ、ひょこりとメルヴィが顔を出した。
「リリ、その服……」
「!」
私の着ている服を見て少しぽかんとするメルヴィ。
そんな彼の表情で、やっと私は自分だけがワンクッションを置こうとしているのだと気が付く。
“ど、どうしよう、メルヴィ的には小部屋へ直行……だったよね!?”
私から誘ったのだ。
当然メルヴィはそのつもりで迎えに来ただろうし、私は私でちゃんとその心づもりでいるべきだった。
“――にも関わらず、なんだ私の全身黒ずくめ!”
黒髪に黒い服で文字通り全身真っ黒。